小児の食欲不振と成長期の栄養吸収 — 脾胃虚弱の韓方治療
成長期食欲不振の韓医学的原因
お子さまがご飯を食べないと保護者は焦りを感じます。無理に食べさせると吐き気を催し、放っておけば同年代より小さく痩せた体型が心配になります。韓医学では小児食欲不振の核心原因を脾胃虚弱(脾胃虛弱)とみます。脾(脾)は食物の精微(精微)を吸収して全身に送る臓腑で、胃(胃)は食物を受け入れ初期消化を行う臓腑です。この二つが共に弱いと食欲そのものが落ち、食べても栄養が十分に吸収されません。
蔘朮健脾湯(蔘朮健脾湯)と異功散(異功散)
脾胃虚弱型の食欲不振には蔘朮健脾湯が代表処方です。人参・白朮・茯苓・山薬・蓮子肉・薏苡仁などで構成され、脾胃を丈夫にしつつ湿(濕)を取り除きます。食べる量が極めて少なく腹部膨満のある乳幼児には異功散(異功散)が適しています。四君子湯に陳皮を加えた処方で、脾気(脾氣)を補いながら気滞(氣滯)を解きます。
- 食べ物の匂いだけで吐き気を催す場合:藿香・砂仁を加えて芳香化湿(芳香化濕)
- 腹痛が頻繁な場合:芍薬・甘草を加えて緩急止痛(緩急止痛)
- 便が緩く頻繁な場合:山楂・麦芽・神麹を加えて消食健脾(消食健脾)
偏食と微量栄養素不足
脾胃の弱いお子さまは特定の味・食感を極度に拒む偏食傾向があります。これにより亜鉛(Zn)と鉄分(Fe)が慢性的に不足することがあります。亜鉛欠乏は味覚の鈍化と食欲低下をさらに悪化させる悪循環を引き起こし、鉄分欠乏は貧血・集中力低下・成長遅延につながります。韓方治療と並行して適切な補充が必要な場合もあります。
食事環境の改善
食事時間は20〜30分に制限し、間食は食事の2時間前までで切り上げます。テレビやスマートフォンを見ずに食卓でのみ食べる習慣をつけると、脾胃の消化集中力が高まります。お子さまが少しでも食べた時は褒め、新しい食べ物は一さじから少しずつ慣らしてください。小児推拿(小児マッサージ)で腹部を優しく循環させると、脾胃機能の回復に役立ちます。