コラム 2026年3月11日
更年期の体力低下、ホルモンだけの問題ではありません
金孝燮
代表院長
50代前後、急にすべてがつらくなるとき
更年期には、エストロゲン・テストステロンの減少とあわせて基礎代謝量が下がり、筋肉量の減少、関節痛、睡眠障害、気分の落ち込みが複合的に現れます。単なるホルモンの問題ではなく、体全体のシステムが再調整される時期です。
韓医学の更年期解釈
韓方では更年期を 腎精(腎精)の衰え の時期と捉えます。腎は生命エネルギーの根源を蓄える臓腑であり、このエネルギーが減るにつれて全身機能も同時に低下します。
- 腎陰虚(腎陰虛):のぼせ、発汗、不眠、口渇 — 左帰飲系の処方
- 腎陽虚(腎陽虛):冷え、頻尿、無気力、むくみ — 右帰飲系の処方
- 心腎不交(心腎不交):動悸と不眠が同時に — 天王補心丹を活用します
更年期の補養と一般的な補薬の違い
更年期の補養は単に気力を上げるだけではなく、陰陽のバランスを整えること が核心です。熱がこもりやすい体質に温補薬(溫補藥)を用いると、かえってのぼせや不眠が強くなることがあるため、必ず体質の見極めを先に行います。
あわせて行いたい管理
- 有酸素運動と筋力運動の併用(筋肉量の維持が代謝維持のかなめ)
- カルシウム・ビタミンDの摂取で骨密度を管理
- 規則正しい睡眠時間の確保 ―「眠りは何よりの補薬」という言葉は更年期にとくに当てはまります