コラム 2026年2月22日
ゴルフ肘とテニス肘、何が違いますか?
金孝燮
代表院長
肘の痛みを訴える方が最もよく聞く診断名がテニス肘とゴルフ肘です。名前のせいでスポーツ選手だけに起こる疾患と誤解されますが、実際には家事労働、デスクワーク、工場作業など腕を繰り返し使うすべての方に発生し得ます。
テニス肘(外側上顆炎)
肘の外側(外側上顆)に付着する手首の伸筋(手首を上に反らす筋肉)の腱に微細損傷と炎症が起こる疾患です。
- 肘の外側の痛み
- 物を握ったり持ち上げたりするときの痛み(ドアノブを回す、ペットボトルのふたを開ける)
- 手首を上に反らすと痛みが悪化
- 握手の際に痛みを感じることもある
ゴルフ肘(内側上顆炎)
肘の内側(内側上顆)に付着する手首の屈筋(手首を下に曲げる筋肉)の腱に問題が生じる疾患です。
- 肘の内側の痛み
- 強く物を握るときや手首を内側にひねるときの痛み
- 拳を強く握ると内側の痛みが悪化
- 小指側のしびれが伴うことがある(尺骨神経刺激)
主な違いの整理
- 位置 — テニス肘は外側、ゴルフ肘は内側
- 悪化動作 — テニス肘は手首を反らすとき、ゴルフ肘は手首を曲げるとき
- 頻度 — テニス肘の方が約5〜10倍多い
共通の治療原則
2つの疾患はいずれも腱の退行性変化が中心ですので、無理な使用を減らし腱の回復を助ける治療が重要です。鍼・薬鍼治療で血流を改善し組織再生を促進し、肘サポーターの装着とストレッチが役立ちます。ほとんどは3〜6か月以内に改善しますが、放置すると慢性化することがあるため、早期治療をお勧めします。