コラム 2025年9月20日
夜尿症 — 満5歳以降の夜間排尿コントロール障害の韓方治療
金孝燮
代表院長
夜尿症の定義と原因
満5歳以降も週2回以上夜間に無意識に排尿する場合を夜尿症(夜尿症)といいます。満5歳児全体の約15%が経験し、毎年約15%ずつ自然消失しますが、治療なしで思春期まで続く例も1〜2%にのぼります。原因は複合的で、夜間抗利尿ホルモン(ADH)分泌不足、膀胱容量の減少、睡眠覚醒障害、心理的ストレスなどが関与します。
腎気不足(腎氣不足)と膀胱機能
韓医学では腎(腎)が二便(二便)を主管するとみなします。小児はもともと腎気(腎氣)がまだ充実しておらず、特に夜尿症のお子さまは腎気不足(腎氣不足)により膀胱の固摂(固攝)機能が弱い状態です。膀胱が尿を保持する力が不足するため、熟睡中に自分でも気づかず排尿してしまいます。
縮泉丸(縮泉丸)と韓方処方
夜尿症の代表処方は縮泉丸(縮泉丸)です。烏薬(烏藥)・益智仁(益智仁)・山薬(山藥)を基本に、腎陽(腎陽)を温め、膀胱の気化(氣化)機能を強化します。
- 腎陽虚(腎陽虛)タイプ:縮泉丸に鹿角霜・菟絲子を加えて補陽強化
- 脾肺気虚(脾肺氣虛)タイプ:補中益気湯を合方して上焦の気を引き上げ、下焦の固摂力を補助
- 心理的緊張を伴う場合:帰脾湯加減で心脾(心脾)を共に安定
鍼治療と灸
関元(CV4、關元)・中極(CV3、中極)・三陰交(SP6、三陰交)に鍼治療を行い、関元に間接灸を加えると膀胱と腎臓を同時に温めて効果が高まります。小児の場合は刺激が穏やかな小児鍼や皮内鍼を活用します。
生活管理と心理的支援
夕方6時以降の水分摂取を制限し、就寝前には必ず排尿習慣をつけてください。何よりもお子さまを叱ったり恥をかかせたりしないことが重要です。夜尿症は子どもの意志とは無関係な生理現象であり、心理的ストレスはむしろ症状を悪化させます。夜尿のなかった日は十分に褒めてあげてください。