コラム 2026年2月22日
腱鞘炎 — 育児中のママに多い手首の疾患
金孝燮
代表院長
赤ちゃんを抱き、お風呂に入れ、ミルクを作って…出産後、休む間もなく繰り返される育児動作は手首に大きな負担をかけます。特に産後のホルモン変化が重なると、腱鞘炎(ドケルバン腱鞘炎)は育児期の女性に非常によく発生します。
腱鞘炎とは?
手首の親指側にある腱と、それを包む腱鞘に炎症が生じる疾患です。正式名称はドケルバン腱鞘炎(De Quervain's tenosynovitis)で、親指を広げたり手首をひねる動作で痛みが生じます。
育児中のママに特に起こりやすい理由
- 反復動作 — 赤ちゃんを抱き上げるL字型の手の形が親指の腱に負担
- ホルモン変化 — 出産後のエストロゲン減少で腱と腱鞘が弱くなる
- 授乳姿勢 — 赤ちゃんの頭を手で支える姿勢で手首に持続的な圧力
- 睡眠不足 — 組織の回復に必要な十分な休息が取れない
自己診断法(フィンケルシュタインテスト)
親指を残りの4本の指で包み込んで握りこぶしを作った後、手首を小指方向に曲げてみてください。このとき手首の親指側に鋭い痛みを感じたら、腱鞘炎を疑うことができます。
治療と管理
- 手首サポーターを着用し、親指と手首の無理な動きを制限
- 鍼・薬鍼治療による腱鞘の炎症緩和と組織回復
- 赤ちゃんを抱くとき手のひら全体で支える姿勢に矯正
- 授乳クッションを活用して手首への負担を最小化
- こまめに手首のストレッチを実施
腱鞘炎は早期に治療すれば比較的早く改善しますが、我慢して耐えていると慢性化し治療期間が長くなります。育児中に手首の痛みを感じたら、先延ばしにせずご相談ください。